イベントレポート「プロジェクトは、『苦しい』から『楽しい』へ」
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11月10日に開催された、プロジェクト推進の支援事業を行う株式会社コパイロツトさまとの共催イベントの様子をレポートいたします!
今回のイベントは、コパイロツトさまに伴走支援いただいたプロジェクト推進プロセスの見直しをきっかけに企画されたものです。
「参加型」と表明された今回のイベントはどのように進んでいったのでしょうか!
なお、コパイロツトさまの視点から見たイベントレポートも公開されておりますので、ぜひお読みください。
開始にあたって、エスケイワード代表 沢田からの挨拶では今回のキーワードであるプロジェクトが苦しかった経験への共感と、コパイロツトさまとの共催への期待が話されました。
チェックイン
参加型の今回のセミナー。まずは、「自分が参加しているプロジェクトでの課題を共有しよう」をお題に、テーブルごとに自己紹介を兼ねた共有が行われました。
人員不足、スケジュールがコロコロ変わる、コミュニケーションエラーが度々起こる、自分ゴトになっていないメンバーがいる、などなど。共感度合いの高い課題が多数……!テーブルごとに盛り上がっていました。
エスケイワードが感じている課題の共有
続いて、エスケイワードでプロジェクトマネージャー(PM)として活動する佐藤から、弊社のPMたちが抱えている課題が共有されました。
- PMやディレクターが頑張って統率しないとメンバーがなかなか動かない
- プロジェクトをただこなすだけになり、やりがいや楽しさを感じない
- プロジェクトが複雑で予測しづらい状況。今の推進方法で対応できるか不安
- プロジェクト推進(プロセス)に価値を感じてもらえない
みなさまにも共感いただけるものはあったでしょうか?
個人ワーク
課題の共有がされたところで、参加型個人ワークの時間です。
ここでは、チェックインでみなさんに書いていただいた付箋を、壁面ホワイトボードにグルーピングしながら貼り付けていただきました。
- 属人化
- 楽しくない
- 主体的でない
- コミュニケーション不足
- 旧態依然
- (プロジェクトマネジメントプロセスへの)評価・価値が低い
- その他
これらにグルーピングされた付箋たち。最も数が多かったのは「コミュニケーション不足」のグループでした!
今回の取り組みに伴走してくださったコパイロツトの斎藤さんにマイクが渡り、気になる付箋を書いた方に突撃インタビュー。
- 【属人化】の付箋「一人で仕事を抱え込んでしまう」
→書いた方は、無理やりにでもメンバーに頼み込んで、なんとか回避しているとのこと。 - 【楽しくない】の付箋「経営層と現場の板挟み」
→ちょっと盛って書きました! とのことでしたが、共感する方もいらっしゃるのでは……? - 【コミュニケーション不足】の付箋「置いてきぼりになるメンバーが」
→プロジェクト内で特定のメンバーだけが話し続け、他のメンバーはなかなか口を挟めない状況とのこと。参加者のみなさんからも「あ~~~」と共感の声が漏れていました。 - 【旧態依然】の付箋「会議で決まらない」
→会議を開始する際に着地点を明確にしていないがために、議論だけで終わってしまい結論が出ないそう。 - 【評価・価値が低い】の付箋「ゴールが明確でない」
→お客様の中でもメンバーによってゴールの捉え方が異なるそうで、コミュニケーションの課題にも繋がりそうです。 - 【その他】の付箋「ロボット作りなのにリモートエンジニアが多い」
→メンバー数がまだ少なく、アサインが上手くいかないことがあるようです。
どれもこれも「あるある」の課題として、みなさん大きく頷いていました。
なぜ課題をプロセスで解決しようとしたのか
取り組みを始めるまで、長い間「漠然とした不安」を抱えていた、と話すエスケイワードの佐藤。大規模案件を炎上させずに納品してきた実績を持ちながらも、モヤモヤが増大し、心身に不調をきたすメンバーも……。PMBOKやスクラムといった考え方を試したこともありましたが、なかなかしっくり来ず、困り果てていたとのこと。
なにか抜本的な改善ができないかと考えていたときに、コパイロツトさんが提唱している今までの概念と全く違うプロセスに出会ったのです! エスケイワードの経営理念にも通ずるこのプロセスに魅力を感じ、取り組むことに。不確実性が高い昨今のプロジェクトにも対応できるのではないか、という期待もありました。
どんなプロセス変容に取り組んでいるの?
気になる「プロセス」の中身については、取り組みメンバーであるエスケイワードの山口からご紹介しました。ポイントとなったのは、次の6つ。
- Web制作のプロジェクトにのみ適用可能なプロセスにしない
- メンバーでプロジェクトゴールのズレをなくす
- メンバーの得意を最大限活かす
- 誰もが参加者になる会議設計をする
- 持続可能なプロセスにする
- 常に改善ができるプロセスを取り入れる
このポイントをそれぞれ叶えられれば、複雑化する様々なプロジェクトに適用できるのではないか、と仮説を持っています。
なお、これらのベースとなっているのは、コパイロツトさんが提唱する「プロジェクトスプリント」という方法論です。
プロジェクトスプリントとSuperGoodMeetings
気になる「プロジェクトスプリント」について、コパイロツトの斎藤さんから説明いただきました。
大切にしているのは「プロジェクトはみんなのもの」という考え方。リーダー一人ではなく、プロジェクトメンバー全員がリーダーシップを発揮しながらプロジェクト推進することを推奨しています。
プロジェクト推進には欠かせない会議の運営を円滑にするクラウドツールとして「SuperGoodMeetings」もご紹介いただきました。(無料で利用開始できるので、ぜひ使ってみてください!)
実際に起きている変化は?
続いてエスケイワードに伴走してくださっているコパイロツトの八木さんにマイクが渡り、取り組みの参加者にインタビューが行われました。プロセス見直しの取り組みで、参加者たちが抱えているリアルな感情はどんなものなのでしょうか。
まずはプロジェクトマネージャーとして関わっている山口、佐藤から思いを話してもらいました。
- コパイロツトさんと一緒に取り組めることにはワクワクしていた。しかし、色々なことがふわふわした状態で進んでいき、これでいいのかな? と心配になっていった。
- 「ロール期待値セッション」などの手法を学んでも、実践に使えるのかは正直不安だった。取り組みを進めていくなかで、アジャイルの進め方に慣れていった。
- コパイロツトさんからたくさんの刺激をいただき、自分自身もチームメンバーも成長していると感じられた。ふわふわ進んでいく取り組みのなかで、内容を視覚的に整理していく部分で貢献できている感覚を持てて楽しかった。
- プロセスの中に「楽しさ」をキーワードとして入れていきたいとなり、「楽しさ」の定義をしたあたりから変化を感じるようになった。
続いて、プロセス見直しの取り組みに「巻き込まれた」側であるエスケイワードの3名に登場してもらい、さらに生々しい声を聞いていきました。
ディレクターとして勤務している永富
この取り組み前は、ディレクターが全てのタスクを把握し主導していかないといけない、と責任を重く感じていた。取り組みが始まってからは、プロジェクトメンバーが自走するようになり、プレッシャーは軽減された。ただ、メンバーに依頼することに慣れきれない部分はまだある。「プロジェクトが楽しい!」とはまだ感じられていない。
デザイナーとして勤務している杉山
取り組み前は、一人で黙々と作業をすることも多く、孤独感を感じることもあった。取り組み後は、話し合いの場が多く設けられるようになってプロジェクトの進行状況が分かり、自分もタスクを拾いにいけるようになり、一体感を感じられるようになった。
エンジニアとして勤務している川本
取り組み後は自分の担当パートを自走するようになり、結果としてやることが増えたけれども、1日の時間が濃密になった。毎日仕事を終えたときに達成感を感じる。自分自身のタスクに向き合う緊張感と達成後の安堵のサイクルが高回転で回っている感じ。
起こった変化のまとめ
全体のまとめとして、佐藤からは「どんなプロジェクトにも大変さはつきもの。けれど、もっと楽しさを感じられるように改善を重ねていきたい」と、今後も変わり続けるエスケイワードの決意を表明してもらいました!
会の締めくくりに、コパイロツト代表の定金さんにご挨拶をいただきました。
「コパイロツトは創業時から一貫して、『プロジェクトをどう進めていこうか』と考えてきた会社です。プロジェクトとは多様な人が参加するもの。だからこそ、みんなが自分の良さを活かして働ける場になり得ると考えています。みんなが自律的にプロジェクトを進められる環境をつくれば、社会が良くなると考えて、ノウハウはオープンソースで公開しています。共感してくださる方々にはどんどん使ってほしいです。エスケイワードさんがこのように活用してくれているのもとても嬉しいです。プロジェクトがツライ、という状況をなくせられれば、社会は次のステップに進めると思います。参加者のみなさんに一つでも持ち帰ってもらって、一緒により良い社会につなげていきましょう!」
懇親タイム
終了後に設けられた懇親タイムでは、ホワイトボードに貼られた付箋を見返してみたり、コパイロツトさんにあるあるの悩みをご相談してみたり、熱気を保ったまま、みなさん思い思いに交流をされていらっしゃいました。
余談ですがエスケイワードは、まさかの主催者病欠というハプニングの中での開催となりました。そんな中でも無事にイベントを終えることができたのは、まさに「プロセス」を共有してきたからこそ。取り組みの成果を感じられる会となりました!
共催いただいたコパイロツトさん、ご参加者のみなさま、ありがとうございました!
(文:エスケイワード 家本夏子)
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